目次
■テクニカル分析
現在：9月8日 08:55 ドル円 148.39円
まず200EMAの位置を確認する。日足EMA200＝147.87、4時間足EMA200＝147.48、1時間足EMA200＝147.85。現値148.39はすべてのEMA200を上回っており、大局は明確な上昇トレンドにある。三位一致の形勢が揃ったことで、ロング専念の構えが基本線だ。
直近1週間の値動きを振り返ると、安値146.70から高値149.12までのレンジで推移し、下値を切り上げながら上昇してきた。とりわけ先週は米雇用統計の弱さを受けてドル売りに振れる場面があったが、最終的には148円台を回復して引けている。これは調整を挟みながらもドル高・円安基調が継続している証左である。
日足の形状をみると、前々日は147.39円で引けた陰線、昨日は148.29円で引けた陽線。本日も始値から堅調に推移しており、陽線引けが有力とみられる。日足レベルでの押し目買い意欲が根強く、147.80近辺を割り込まない限り、下値は限定的だ。
本日のターゲット値としては、まず149.00の大台を試す展開を想定する。その上では直近高値149.12を突破し、149.50までの上振れ余地がある。下値は147.80が厚い支持となり、割れた場合でも147.30までの下落にとどまる可能性が高い。したがって、想定値幅は147.80～149.50。押し目を待って買い下がる戦略が最適だ。
解説：
今週は日本のGDP改定値や石破首相の辞任表明など、国内要因も絡んで円の変動が増している。しかし、米国の長期金利が4.08％台と底堅さを維持しており、ドルインデックスも97.88で堅調、外部環境はドルを支えている。株価に目を転じると、NYダウは前日比220ドル安と調整したが、日経平均は43,018円と大幅高、リスク選好の流れが円売りを後押しする格好だ。これらを総合すれば、本日はロング優勢、陽線形成が本命シナリオである。
■序文
週明け9月8日の市場は、政治と経済の両面から注目を集める展開となっている。まず国内では石破首相が正式に辞任を表明し、自民党が臨時総裁選挙へと進む流れが確定した。政局不透明感は一時的に円高リスクを生む材料だが、市場はむしろ財政拡張観測から株高・金利高を意識し、ドル円相場は下落どころか148円台半ばへと円安進行している。
外部環境に目を向けると、米国株は雇用統計の弱さを嫌気してダウが220ドル安、S&P500も小幅下落したが、半導体関連を中心とするナスダック100はプラス圏を維持した。米長期金利は4.08％と高止まり、ドルインデックスも97.88と上向いており、ドル売り一辺倒にはなりにくい。むしろ株式市場の調整に対して為替市場はドルの底堅さを評価しつつある。
日経平均は43,018円（前日比＋438円）、CME日経先物は43,815円と大幅高。国内株式市場は政局混乱を材料にせず、海外投資家の買い戻しが優勢となっている。これが円売りを誘発し、ドル円は堅調に推移している。ユーロドルは1.1714と小幅安、ドル全面高の傾向が鮮明だ。
本日の経済指標は日本の第2四半期GDP改定値（前期比＋0.3％、年率＋1.0％）が発表済みで市場予想通り。中国の貿易収支、米国では消費者信用残高が予定されているが、いずれも相場を大きく動かす材料には乏しい。つまり、本日は政治イベントと株式市場の動向が為替の主因となるだろう。
総合すれば、ドル円は147.80を下値、149.50を上値としたレンジを意識しつつ、上方向を試す展開が本命だ。特に欧州時間以降はリスク選好の円売りが鮮明になりやすく、149円台乗せが本日の最大焦点となる。
■主要経済指標と注目材料
08:50 日本 第2四半期GDP改定値（結果：前期比＋0.3％、年率＋1.0％）＝市場予想通り、影響限定。
14:00 日本 景気ウォッチャー調査（現状DI 45.6、先行きDI 47.5）＝小幅改善。
15:00 ドイツ 鉱工業生産（前月比＋1.0％予想、前年比－0.3％予想）＝ユーロ相場の波乱要因。
時間未定 中国 貿易収支（予想＋993億ドル）＝アジア時間のセンチメントに影響。
28:00 米国 消費者信用残高（予想＋102億ドル）＝インパクトは限定的。
外部要因としては、石破首相の辞任に伴う日本政治の不安定化、米国金利上昇への警戒、欧州景気減速懸念がある。ただし、いずれもドル円の下押し材料としての影響は限定的で、むしろ円売りが優位になりやすい。週後半の米CPI、ECB理事会を前に、市場はドル買いポジションを温存する流れが想定される。
■時間帯別シナリオ
東京時間（6:00 – 15:00）
本日の東京時間はすでに石破首相の辞任表明を織り込みつつあり、円安基調が優勢となっている。実際、朝方に発表された第2四半期GDP改定値は市場予想通りでサプライズはなく、材料としては限定的。ドル円は148.30〜148.50を中心に安定して推移し、投機的な円買いは見られない。日経平均は43,000円台を大きく上回り、株高・円安の構図が支配している。この時間帯は突発的な円高要因が出なければ148円台半ばを固める展開が濃厚だ。したがって東京時間に関しては「押し目買い」が基本戦術。147.80が鉄壁のサポートとして意識されるため、下値試しの局面では買いが優勢となる。
欧州時間（15:00 – 21:00）
欧州勢参入後は、市場が一気に活気づく見通しだ。焦点はドイツの鉱工業生産と欧州株式市場の動向。ユーロドルが軟調である以上、ドル買い・円売りが加速しやすい。特に欧州株が堅調に推移すれば、リスク選好の流れが円売りを後押しし、ドル円は149.00の大台を突破する可能性が高まる。シナリオの本線は「欧州時間に149円トライ」、そこから149.30を目指す流れだ。ただし欧州経済指標が予想外に弱ければ、ユーロ安を通じてドル高が加速する一方で、リスクオフから円買いが入る逆風もあり得る。その場合でも148.00割れは想定しづらく、レンジの下限は堅く守られるだろう。
NY時間（21:00 – 30:00）
米国時間には注目度の高い経済指標はなく、材料難の中で株価と金利の動向が主導する展開が見込まれる。直近の米雇用統計の弱さが残る一方、長期金利は4.08％で高止まりしており、ドルの下値は限定的だ。むしろ米株が反発に転じれば、円売りを伴ったドル円の上昇加速が濃厚となる。ターゲットは149.50であり、この水準を超えれば150円の大台を視野に入れる展開もある。逆に株価が大幅続落した場合は一時的にドル円が下押しされるリスクはあるが、その際も147.80〜148.00が強力なサポート帯として機能する見込み。NY時間は「149円突破から150円を意識」する局面であり、ロングポジションを持つ好機となろう。
■本日の値動き予測レンジとまとめ
レンジ想定：147.80円 ～ 149.50円
予測価格推移：
08:00 148.29円（実績）
12:00 148.40円
16:00 148.90円
20:00 149.10円
24:00 149.30円
30:00 149.40円
まとめ
本日は「押し目買い」優勢。大局では日足・4時間足・1時間足のすべてで200EMAを上回り、三位一致の上昇が確認されている。東京時間は膠着だが欧州から上値追いが始まり、NY時間には149.50トライが本命。政局リスクは円高方向の材料だが、市場はむしろ株高・金利高を意識し、円安バイアスを強めている。想定レンジ下限は147.80、上限は149.50。戦術は「戻り待ちの買い」に尽きる。
■軍師たちの一言
諸葛亮孔明：
「大局はすでに天命が示しておる。日足・4時間・1時間のすべてで200EMAを上抜け、三位一致の上昇が成立しておる。押し目は147.80、ここを背にすれば恐れるものはない。今日の道は陽線、149.00を抜き、149.50を試すであろう。汝、迷わず押し目買いで臨め。大勢を外してはならぬ。」
司馬懿仲達：
「待て、あわてるな、これは孔明の罠だ。確かにEMAは三位一致で上昇を示す。しかし米株が続落すれば、円買いの逆流は避けられぬ。148円を割り込めば147.80、さらに147.30までの急落も見える。149円突破を追うのみでは危うい。逃げ道を備えた上でのロング、これぞ兵法よ。」
龐統士元：
「政局の混乱も、市場は円売りに傾けた。株高・金利高が揃い、リスク選好は円安を導く。ならば道は一つ、149円突破を狙うのみだ。だが欧州時間の指標で不意を突かれる恐れもある。安値147.80を割らぬ限り強気を貫け。心に恐れを抱かず、だが慢心するな。」
郭嘉奉孝：
「トレンドは明白だ。EMA200を割らぬ限り、戻りはすべて買い場。焦って高値を追うな、機を待て。東京時間は膠着、欧州から決戦、NYで天下分け目となろう。勝つべきところでのみ勝負せよ。汝、147.80を死守線として構えよ。」
辻政信（作戦の神様）：
「フハハ！貴様らの策は小賢しい！ここは大博打よ。147.80を背に全力買いだ！割れれば147.30で潔く退く。だが突破すれば149.50、さらに150円台への門が開く！大勝負を恐れるな、天下は一撃で掴めるのだ！」
■総括（朝8:00時点）
・想定レンジは147.80 – 149.50円。
・東京時間は膠着、欧州から値動き活発化、NYで149.50トライが本命。
・EMA200三位一致の上昇＝買い専念の局面。
・政局リスクは円高要因だが、市場はむしろ株高・金利高を材料に円安を選択。
・戦術は「押し目買い徹底」、147.80を守る限り下値は限定。
■予測概要
9月8日 08:55時点の価格 148.39円
本日の方向性：上昇
上昇する確率：70％
解説：
テクニカル面では三位一致の上昇が鮮明であり、短期的な下押しがあっても買い戻されやすい。ファンダメンタルズ面では、石破首相辞任という政治イベントを消化した後も株高・円安が進んでおり、ドル買いの勢いは衰えぬ。米金利が高止まりし、ドルインデックスも底堅い以上、ドル円は149円突破から149.50へ向かう公算が大きい。したがって本日の策は「押し目買い徹底」、これに尽きる。