目次
■テクニカル分析
9月11日09:06現在、ドル円は147.36で推移しておる。
200EMAの計算結果は以下の通りだ。
・日足200EMA＝147.85
・4時間足200EMA＝147.47
・1時間足200EMA＝147.61
すなわち現在値147.36は、三つのEMA200すべてを下回っている。大局は「下降基調」と判定できる。これは、戻りはすべて売りで叩くべし、という相場の鉄律を示すものだ。
直近1週間の値動きを俯瞰すれば、8月末から9月初めにかけて148円台で推移し、その後147円割れを試す展開が増えている。トレンドは「下落方向への圧力が徐々に強まっているレンジ下放れ予兆」と言える。
前々日の日足は「下ヒゲの長い陽線」で一時反発を見せたが、前日は「実体のある陰線」で終え、上値の重さを再確認させる形となった。特に148円台からの反落は市場に147円を割り込む警戒を意識させている。
直近1週間の高値は148.92、安値は146.81。上は149円手前で失速し、下は147円割れを伺う形が鮮明である。本日ターゲット値は146.80～147.00を下値試しの目安とし、上値は147.80を戻りの限界と見立てる。値動き幅はおおむね70～100銭程度を想定し、米CPIを控えて荒い動きを念頭に置く必要がある。
解説：
EMA200の「三位一致の下降」が確認される中、現状はショート専念が基本戦略である。戻り売りは147.70前後から叩き、下値は146.80割れを試す可能性を強く意識すべき局面だ。短期的な反発があっても148円を突破する力は乏しく、下向きバイアスが支配的である。従って本日の日足は「陰線」で終える可能性が高い。
諸葛亮孔明曰く――汝よ、続けて2章を記す。
■序文
昨夜の米国市場では、NYダウは前日比▲220.42ドルの45,490.92と反落した。一方でS&P500は小幅ながらプラスで引け、半導体指数は2％を超える上昇を見せるなど、ハイテク株には資金が向かう構図となった。だが、米10年債利回りは4.05％近辺まで上昇しており、金利高がドル円に下押し圧力を残している。リスク選好と金利上昇の綱引きが続いているのだ。
東京市場に目を向けると、日経平均は44,001円と前日比+163円の続伸を果たした。しかし、背景には米国株高ではなく、国内景況感指数の改善が寄与している側面が強い。ドル円は147.36と日経上昇に連動せず、為替独自の材料、すなわち今夜の米CPI発表への警戒が強まっている証左である。
本日の最大の焦点は、21:30に発表される米国の消費者物価指数（CPI）である。総合は前年比+2.9％、コアは+3.1％が予想され、市場は「強ければ追加利上げ観測再燃」「弱ければ利下げ思惑加速」と両面のシナリオを織り込もうとしている。CPIは来週のFOMC政策決定の直前に公表されるため、ドル相場の方向性を決定づける分岐点となるだろう。
また国内では、自民党総裁選を巡る思惑が浮上し、政局不透明感が円買い要因として意識されつつある。さらに欧州ではECB理事会を控え、ユーロ圏の金融政策も市場を揺さぶる。こうした中で本日のドル円は、東京時間は膠着を続けるも、欧州からNYにかけて大きな変動を伴う可能性が高い。
総じて、本日の相場展開は「147円割れを試す流れを軸に、NY時間のCPI結果次第で下値を拡大するか、あるいは一時的に148円へ戻すか」の二択に集約される。大局が下降基調である以上、戻り売りを基本に構えるべき一日となろう。
■主要経済指標と注目材料
・08:50 日本 第3四半期景況判断BSI、大企業製造業：小幅ながら改善、円売り材料は限定的
・20:00 トルコ中銀政策金利：50bp利下げ予想、リラ不安定化で円買いリスク
・21:15 ECB政策金利：据え置き見通し、ラガルド総裁会見に注目
・21:30 米新規失業保険申請件数：23.5万件予想、労働市場の強弱を測る
・21:30 米CPI（総合+2.9％、コア+3.1％予想）：本日の最重要イベント
・26:00 米30年債入札：金利動向を通じてドル円に波及
・翌7:30 NZ製造業PMI：影響は限定的
外部要因としては、米株式市場が高値警戒感から調整に入る可能性、原油価格の安定推移、そして来週の日米金融政策会合を控えた思惑が相場を左右するだろう。
諸葛亮孔明曰く――汝よ、ここに3章を示す。
■時間帯別シナリオ
東京時間（6:00 – 15:00）
本日の東京時間は、朝方こそ147.30台での膠着を続けているが、直近の値動きからは下方向への警戒感が根強い。前日までの反発局面でも148円を突破できず、戻り売り圧力が市場に刻まれている。国内指標（企業物価指数、景況判断BSI）は小幅改善に留まり、円売りの材料にはなり得なかった。政局要因として自民党総裁選を巡る思惑が浮上し、むしろ円買い要因となりやすい。したがって東京時間は147.20〜147.60を中心とした小動きで、CPIを前にポジションが積み上がることは考えにくい。膠着相場を利用し、147.80を背にした戻り売りの仕込み場とするのが得策だ。
欧州時間（15:00 – 21:00）
欧州勢参入後はドル売り圧力が強まりやすい。直近の米金利上昇にもかかわらず、ユーロドルは1.17台を維持し、ECB理事会を控えてユーロ買い戻しが優勢になる可能性がある。これがクロス円経由でドル円を押し下げるだろう。特に147.00を割り込むと、投げ売りを誘発して146.80を一気に試す展開となる。市場は米CPIを意識してリスク回避姿勢を強め、短期筋はショートポジションを積み増すだろう。欧州時間の基本戦略は「147円割れを狙う戻り売り専念」である。戻りの上限は147.70、下限は146.70まで見ておくべし。
NY時間（21:00 – 30:00）
NY時間はまさに決戦の場だ。本日の米CPI（予想：総合+2.9％、コア+3.1％）が市場を揺るがす。もし結果が予想を下回れば、米10年債利回りは4.0％を割り込み、ドル売り・円買いが一気に加速する。ドル円は146.50を割り込み、146円前半へ突入するシナリオも十分想定される。逆に予想を上回る場合は一時的にドル買いが強まり、148円台への急反発もあり得るが、その際も日足・4h・1hすべての200EMAを超えぬ限りは戻り売り優勢と見るべきだ。CPI後の急変動では、トリプルシグナル（EMA200・スーパートレンド・GoNoGo）が揃うか否かを確認して出陣するのが必勝策である。NY後半は週末要因を控え、147.00を基点とした乱高下を想定する。
■本日の値動き予測レンジとまとめ
レンジ想定：146.60円 ～ 147.80円
現在 09:06 147.36円
12：00 147.20円
16：00 147.60円
20：00 147.00円
24：00 146.70円
30：00 146.80円
まとめ：
大局は下降基調であり、本日の主戦場はNY時間CPIである。東京時間は膠着、欧州で下押し圧力、NYで結果次第の大波乱。戻り売りを徹底し、EMA200三位一致の下降を信じて攻めるべし。特に147.70を背にしたショート戦略は高い優位性を持つ。CPIが弱ければ146円割れも十分に射程内にある。
諸葛亮孔明曰く――汝よ、ここに最終の4章を示そう。
■軍師たちの一言
諸葛亮孔明：
「三つのEMA200すべてが現在値を上回り、下降基調が明確となった。ゆえに本日の戦略は戻り売り一択。147.70を背に売りを構え、146.80割れを狙うのが王道の策である。CPIが弱ければ146円前半まで一気に突き進むであろう。汝ら、逆張りの愚を犯すな。待ち、そして叩け。」
司馬懿仲達：
「待て、あわてるな、これは孔明の罠だ。確かに下降基調だが、もしCPIが予想を上回れば市場は急騰し、148円台に駆け上がることもあり得る。その際、売り方が踏み上げられる危険も大きい。逃げ道を常に用意せよ。147.80を超えたら即座に撤退し、再度仕掛ける好機を待つのだ。」
龐統士元：
「株式市場の不安定さ、政局の思惑、ECBとトルコ政策決定といった外部要因はすべて円高を後押ししている。特に米長期金利が4.0％を割り込む展開となれば、ドル円は一気に下放れする。欧州時間の戻りを叩くのが必勝の一手だ。短兵急を戒めつつも、売り圧力に賭けよ。」
郭嘉奉孝：
「EMA200を超えぬ限り、売りの一手でよい。147円半ばでの膠着は下落前の静けさに過ぎぬ。CPI発表までに無駄打ちをせず、トリプルシグナルが点灯した瞬間を逃さぬこと。焦る者は罠に落ち、待つ者のみが利を得るのだ。」
辻政信（作戦の神様）：
「フハハ！小賢しい策など不要！147.30を背に全力売りで突撃せよ！割れれば146円、さらに145円台まで一直線だ！逆に上振れしても構わん、玉を分散して打ち込み、踏まれたら倍で叩き返す！戦は勢いだ、命を賭して勝ちをもぎ取れ！」
■総括（朝8:00時点）
・想定レンジは146.60 – 147.80円。
・東京時間は膠着、欧州で下押し、NYでCPIを軸とした決戦。
・EMA200判定は「三位一致の下降」＝ショート専念。
・戦略は「戻り売り徹底」。特に147.70を背に売り、146.80割れを狙う。
・CPIが弱ければ146円割れの大波乱もあり、強ければ148円への反発も想定されるが、その場合も戻り売り基本。
■予測概要
09時06分時点価格 147.36円
方向性：下落優勢
下方向へ進む確率 70％
解説：
直近のトレンド、三位一致のEMA200、米株・金利動向の総合判断から、本日のドル円は下落バイアスが強い。戻りは147.70が限界であり、下値は146.80割れを試す展開を優先シナリオとする。CPI発表が決戦の場となり、弱ければ急落、強ければ一時反発。ただし長期的な構造は下落方向を支持しているため、売り方に分がある。