目次
■テクニカル分析
現在:9/10 07:43 147.35
200EMA
・日足:147.852
・4時間足:147.472
・1時間足:147.676
→現値は三本すべての200EMAを下回っており、「三位一致の下降」。大局は下。
直近1週間のトレンド:下落バイアスがかかったレンジ。上値は切り下がり、戻りは鈍い。
直近1週間の高値・安値:高値 148.777(9/4)/安値 146.299(9/9)
日足の状況:
・前々日(9/8) O:148.115 H:148.574 L:147.335 C:147.467(陰線)
・前日(9/9) O:147.467 H:147.519 L:146.299 C:147.400(陰線)
・本日(9/10)想定:陰線優勢。始値147.397に対して現値が下回り、三位一致の下降が継続。
本日のターゲット/値幅想定:
・上値ターゲット:147.60–147.80(1H/4HのEMA帯〜戻り売り候補)
・下値ターゲット:146.80(初動)/146.30(拡張・前日安値起点)
・想定レンジ:146.80–147.80(標準)※直近の実勢レンジから約0.9〜1.1円の振れを見込む
解説:
200EMAを日足・4時間・1時間のいずれも下抜いたまま推移しており、戻り売り優勢の地合いだ。9/8・9/9と連続陰線で、9/9は146.299まで突っ込み、その後の戻りも147円台前半で頭打ち。テクニカル的には①上位足EMAが上値抵抗、②直近戻りが弱い、③1時間の戻り局面でも高値切り下げ、の三点が揃っている。よって本日は「戻りを待って叩く」が基本。戦術としては、147.60–147.80の戻り帯で5分足のトレンド系(スーパートレンド赤転・Go/NoGoのNoGo)と合致した瞬間にショート、損切りは直上10銭、利確は下値146.80→延長146.30に段階設定が妥当。反対に147.80を明確に上抜き、1時間足で終値ベースの回復が進めば、短期のショートは撤退し様子見へ切り替える。全体像としては「三位一致の下降」継続を前提に、戻り売り徹底が最善手と結論づける。
■序文
昨夜の米株市場は堅調に推移した。NYダウは45,711ドルと前日比+196ドル高、S&P500も6,512で+17ポイント、ナスダックも2万1,879で+80ポイントと揃って上昇した【67†ダウ.txt】。AI関連や大型ハイテク株に買いが入り、米国株は再び史上高値圏を試す動きとなっている。一方で米国債10年利回りは4.08%と前日の4.07%から小幅に上昇し、依然として高止まりしている点が注目だ。株高と金利上昇が並行して進む状況は、リスクオンの中にもインフレ懸念がくすぶることを示す。
日本市場では、日経平均が43,459円と前日比▲184円安で引けたが、CME日経先物は43,600円とやや反発【66†日経.txt】。世界株の流れは「株高圏維持」だが、日本株は政局や総裁選への思惑も絡み方向感を欠いている。為替市場ではドルインデックスが97.75と小幅上昇しており、ドル全体に底堅さが見られる。ユーロドルは1.1712付近、ドル円は147.35前後で推移している。昨日は一時146.29まで下落した後の戻りであり、依然として下方向のリスクが強い。
今日の注目材料はまず中国のCPI・PPI(10:30発表)であり、デフレ圧力が強まればリスク回避の円買いにつながる可能性がある。その後は21:30の米国PPIが最大のイベント。予想は+0.3%だが、直近の雇用統計下方修正や景気減速懸念を踏まえれば、市場は弱めの数値を警戒している。PPIが予想を下回れば米金利は低下し、ドル円は146円割れを再度試すシナリオが高まる。逆に強めの数値となれば、短期的に148円方向への反発余地が生まれるが、その場合でもEMA200に頭を押さえられる構図に変化はない。
総じて、本日は「戻り売りバイアス」を継続しつつ、米PPIの結果次第で下方向の加速リスクを見据える一日となる。東京時間は材料待ちで膠着、欧州から動意づき、NYで決戦が訪れる構図だ。ドル円のレンジは146.80~147.80を中心に、イベント次第で拡張146.30まで視野に入れる。短期的にロングを取る場合でも147.80上抜け確認後に限定し、基本戦略は戻り売りに徹するのが最適解だと結論づける。
■主要経済指標と注目材料
・10:30 中国CPI・PPI:CPI予想 -0.2%、PPI予想 -2.9%。デフレ懸念が円買い要因。
・20:00 米MBA住宅ローン申請指数:前回 -1.2%。
・20:45 スイス中銀シュレーゲル総裁発言:市場の不安定要因。
・21:30 米PPI(生産者物価指数):予想+0.3%(前年比+3.3%)。本日の最大イベント。弱ければドル売り、強ければ一時的なドル買い。
・23:00 米卸売在庫:予想+0.2%。
・23:30 米週間原油在庫:前回+241.5万バレル。資源価格とインフレ観測に影響。
・26:00 米10年債入札:需給動向が長期金利を左右。
外部要因:
・自民党総裁選を巡る思惑→日本円に対する短期資金フローに影響。
・米国金融政策への思惑→来週FOMCを前に「利下げ確実視」が広がっており、金利動向とドルの方向性を左右。
・原油62.8ドル、金3,662ドルと資源価格は落ち着き気味。インフレ懸念は和らぎつつあるが、為替市場への影響は米PPI次第となる。
■時間帯別シナリオ
東京時間(6:00 – 15:00)
東京市場序盤は、前日の急落からの反発が鈍いまま147円台前半で始まった。直近の安値は146.29円、高値は147.80円であり、147.35付近での寄り付きは「戻り売り圧力が継続している」ことを示す。日経平均は43,459円と前日比184円安で弱含み、政局要因(自民党総裁選への思惑)も重なり円買いの地合いが残る【66†日経.txt】。一方でドルインデックスは97.75と小幅に上昇しており、ドル自体の底堅さが東京時間の下値を支える可能性がある。
東京時間は10:30に中国CPI・PPIが控える。予想はCPI -0.2%、PPI -2.9%であり、デフレ色が強まればリスクオフの円買い要因になる。想定シナリオとして、指標が弱ければ146.80を割り込み、再度146円台半ばへ試す展開が見込まれる。逆に予想を上回れば一時的に147.70方向まで戻す余地があるが、EMA200に頭を押さえられる構図に変わりはない。東京時間は「下方向の試し優勢」と見る。
欧州時間(15:00 – 21:00)
欧州市場では新規の材料が加わり、値動きが拡大しやすい。欧州株は前日に軟調だったが、米株高の流れを引き継ぐかどうかが焦点となる。ドル円は欧州入りで短期投機筋が活発化し、147.50を再度試す戻り局面が想定される。ただし日足・4時間・1時間の200EMAはいずれも現値の上に位置しており、戻りは限定的となる見込みだ。
欧州時間の注目は20:45のスイス中銀シュレーゲル総裁の発言。市場にリスクオフ要因を与えれば円買いが強まり、NY時間の米PPI発表を前にドル円は再び146.80付近を試す可能性がある。流動性の厚い時間帯で一時的な上振れ(147.70前後)を挟んでも、基本シナリオは「戻り売り」。欧州時間は「PPI待ちの中での上値試し」と「下値模索」の両方が混在する膠着気味の展開とみる。
NY時間(21:00 – 30:00)
NY時間は本日のクライマックス。21:30に発表される米国PPI(予想+0.3%)が最大の材料だ。市場は弱めの結果を織り込みつつあるため、結果が予想を下回れば米10年債利回りは4.0%割れを試し、ドル円は146.30~146.00割れまで下押すシナリオが高まる。逆に予想を上回れば、一時的にドル買いが加速し148円方向を試す可能性があるが、EMA200の壁に阻まれて147.80前後が上値限界とみる。
さらに23:30の米週間原油在庫、26:00の10年債入札も注目度が高い。原油在庫増でインフレ懸念が薄れれば金利低下・ドル売り、需給逼迫なら逆にドル買いに傾く。最終盤は、株価動向と長期金利がドル円の方向を決定づける。米株が高値を維持しつつ金利が低下する「理想的なリスクオン+ドル安」の流れなら、ドル円は大きく下落する。NY時間の基本戦略は「21:30のPPIで弱ければ即座に売り、146円割れを狙う」。強ければ147.80超を確認後に限定的な買いを試みるが、最終的には戻り売りに軍配が上がると判断する。
■本日の値動き予測レンジとまとめ
レンジ想定:146.80円~147.80円(拡張:146.30円~148.00円)
現在値 147.35円(07:43時点)
08:00 147.30円
12:00 147.00円
16:00 147.50円
20:00 147.20円
24:00 146.70円
30:00 146.40円
まとめ
本日のドル円は全時間帯を通じて「戻り売りバイアス」が優勢。東京は中国指標で下押しリスク、欧州はPPI待ちで膠着気味、NYで決戦となり、PPIが弱ければ146円割れ急落が濃厚。強ければ一時的に148円方向を試すも、EMA200の壁が厚く持続性は乏しい。戦略は「戻りを待って売り」、上値は147.80を背にショート、下値は146.30~146.00割れをターゲットとするのが最適解である。
■軍師たちの一言
諸葛亮孔明:
「三本のEMA200をすべて下回り、天・地・人の三位一致で下降を示す。大局は明らかに下。戻りはすべて叩くべし。東京時間は中国指標を受け円高に傾く可能性が高く、欧州はPPI待ちでの膠着、NYは決戦。汝ら、戻りを待って一斉に売りを放て。147.80を超えぬ限り、上は幻に過ぎぬ。下値は146.30、さらには146.00割れを射程に収めよ。」
司馬懿仲達:
「待て、あわてるな、これは孔明の罠だ。確かに三位一致の下降だが、21時30分のPPIが強ければ、147.80を突破し148円を試す局面もあろう。ゆえに逃げ道を備えるが肝要。戻り売りを徹底しつつも、147.80超の急騰に対しては一旦退却し、再度の売り場を狙え。策は『二段構え』、敵の虚を突くべし。」
龐統士元:
「株式市場の高値圏と政局の不安定さ、新興国のデフレ懸念、これらはすべて円買いを支える風となる。戻りは鈍く、流れは下。欧州からNYにかけ、売り方の勝機が整う。PPIが弱ければ、一気に146円割れを試すだろう。われらの陣は堅く、勝利は確実に我らの手中にある。」
郭嘉奉孝:
「EMA200を超えぬ限り、売りの一手あるのみ。市場は短期の上下に翻弄されるが、策は揺るがぬ。147.80を背に売り構え、146円台への下落を待つのだ。時に辛抱が最大の武器となる。焦らず、機を待て。」
辻政信(作戦の神様):
「フハハ!策など不要!147.30を背に全力売りじゃ!PPIが弱ければ一気に146.0、さらには145円台まで突っ込むぞ!たとえ一時的に148円へ吹き上げても恐れるな、そこから叩き潰せばよい!勝負は一撃必殺、無謀に見えても勝てば官軍だ!」
■総括(朝8:00時点)
・想定レンジは146.80 – 147.80円(拡張146.30 – 148.00円)。
・東京時間は中国CPI・PPIで下押しリスク。欧州はPPI待ちで膠着。NY時間に決戦、米PPIの結果が全てを左右する。
・EMA200は三位一致の下降。大局は下であり、戻り売り専念。
・基本策は「147.80を背に戻り売り徹底」、下方向は146.30、場合によっては146.00割れを試す展開を見込む。
■予測概要
08:00時点での価格 147.30円
下方向へ行く確率 65%
解説:
現値147.35は日足・4時間・1時間のEMA200をすべて下回り、「三位一致の下降」が成立している。戻りは鈍く、売り圧力が強い。PPIが弱ければ146円割れが現実味を帯び、強ければ一時的に148円方向を試すが、持続性は薄い。従って戦略は戻り売り徹底。短期のロングは147.80突破後のみに限定し、基本はショート主体で構えるのが必勝策である。