目次
■テクニカル分析
現在：9月9日 07:14、ドル円は147.46付近で推移しておる。
日足・4時間足・1時間足の200EMAを算出したところ、以下の通りとなった。
・日足200EMA＝147.857（現値147.46は下回る）
・4時間足200EMA＝147.494（現値147.46はやや下回る）
・1時間足200EMA＝147.827（現値147.46は大きく下回る）
三位のEMAがすべて現値より上に位置しており、大局は「下降トレンド」であることが明白となった。EMA三位一致はショート専念の合図なり。
直近1週間を振り返るに、ドル円は先週半ばまで148円後半から149円近辺を試す動きが見られたが、148円台を割り込んでからは下落基調が鮮明化。特に週明けには石破首相辞任の報を受け一時148円台で始まったものの、その後ドル売りの流れが優勢となり147円半ばまで押し戻されておる。したがって、直近1週間の流れは「下げトレンド」への転換と位置づけられる。
日足でみれば、前々日（9/7）は大陰線、前日（9/8）は続落の陰線。本日（9/9）は寄り付きから147円半ばで始まり、ローソク足は陰線スタート。現状の流れを踏まえれば、本日も陰線で引ける可能性が高い。
直近1週間の高値は149.10近辺、安値は147.36。本日のターゲットは、まず147.30割れの試し、そこを抜けると146.80～146.50が下値メドとなろう。逆に反発局面では147.80が戻り高値として意識され、そこを越えぬ限り戻り売り継続が賢明である。
解説：
ドル円は200EMAに三方から抑え込まれる形で推移し、大局の下向きは揺るがぬ。日足は陰線を重ねつつあり、戻り局面はあれども勢いは限定的である。今後はNY市場で発表予定の「米労働統計年次改定」に注目が集まるが、それまでの間は市場はドル売り優勢の流れを維持しやすい。したがって、戦略としては「147.80を背に戻り売り」、下方は146円台を射程に入れる構えを取るべき局面である。
■序文
本日のドル円相場は、147円半ばでの推移が続いている。背景には二つの大きな要因がある。第一は米国の金利低下である。米国債10年利回りは4.045％と低下基調にあり、米金融政策への利下げ観測が根強い。これがドル売り圧力となっている。第二は国内政治要因である。石破首相が辞任を表明し、自民党総裁選の思惑が市場に影響を及ぼした。円は一時売られて始まったが、結局は米ドル売りの流れが優勢となり、ドル円は再び下押しされている。
株式市場も不安定な地合いを映している。NYダウは45,514.95ドルと前日比+114.09ドルの小幅高。S&P500もわずかに上昇し、ナスダックは最高値を更新した。だがこれは利下げ期待に支えられた一時的な反発であり、株高とドル安が同時に進む歪な構図を示している。日本株は日経平均が43,643.81円と+625円の大幅高となったが、これはCME日経先物の上昇に引きずられた結果にすぎず、為替にとっては円安圧力よりも「ドル売り」の要素が強い。
本日最も注目されるのは、23時に予定される米労働省による「雇用統計年次改定（暫定値）」である。雇用統計自体の数字ではなく、過去分の改定値に市場がどう反応するかが焦点であり、ドル売りトレンドを強める可能性がある。さらに、米国時間深夜には3年債入札も予定され、需給動向次第で金利が上下し、為替に波及する公算が大きい。
本日の相場展開を整理すれば、東京時間は政治要因に左右されやすく方向感が鈍い。ただし欧州時間以降はドル売り優勢の流れが再び顕在化しやすく、NY時間にはイベントを契機に下方向を試す動きが強まるだろう。全体像としては「戻り売り徹底」の戦略が揺るがぬとみる。
■主要経済指標と注目材料
・07:45 NZ 第2四半期製造業売上高（前回 +5.1％）
・09:30 豪 ウエストパック消費者信頼感指数（前回 98.5）
・10:30 豪 NAB企業景況感指数（前回 +5）、企業信頼感指数（前回 +7）
・15:00 日 工作機械受注（前回 +3.6％）
・15:45 仏 鉱工業生産・製造業生産指数（前回 +3.8％、+3.5％）
・19:00 米 NFIB中小企業楽観指数（予想100.5、前回100.3）
・20:30 独 ナーゲル独連銀総裁 発言
・20:50 スイス SNB総裁シュレーゲル 発言
・23:00 米 雇用統計年次改定（暫定値）
・24:15 英 BOE副総裁ブリーデン 発言
・26:00 米 3年債入札（580億ドル規模）
外部要因としては、欧州ではフランス首相辞任を受け政治リスクが意識されている。また、米国では来週のFOMCを前にFRB高官発言が禁じられているブラックアウト期間に入っており、代わって市場は債券需給と政治発言に神経を尖らせている。
総じて、本日は「米ドル売りの流れの持続性」が最大のテーマであり、日本政治リスクが円を弱める一方、米金利低下がドルを押し下げる力を強める。この二つの綱引きの中で、結局はドル売り・円買い優勢の流れに収斂していく可能性が高い。
■時間帯別シナリオ
東京時間（6:00 – 15:00）
本日の東京市場は政治要因が色濃く影響する局面だ。石破首相辞任により自民党総裁選への思惑が走り、序盤は円売りで始まったが、為替全体ではドル売り優勢の流れが既に顕著となっている。米10年債利回りが4.045％と下落基調を続ける中、ドルインデックスも97.4台へ軟化。これがドル円の上値を抑え、東京時間の値動きは147.30～147.80の狭いレンジに収まる公算が大きい。輸入筋の買いが仲値にかけて散発的に入る可能性はあるが、EMA200を三位下回っている状況では、反発は売りの好機である。したがって東京時間の戦略は「戻り売り徹底」、147.80を背にショートを構えるのが定石となる。
欧州時間（15:00 – 21:00）
欧州序盤は流動性が増し、ドル売り圧力が再燃する展開を想定する。ドイツ連銀ナーゲル総裁やスイス中銀総裁の発言が予定されており、ユーロやスイスフランを中心とした値動きが為替全体に波及しやすい。特に欧州通貨高が進めばドル売りが加速し、ドル円は147.20を割り込み、146.80を試す可能性が高い。株式市場も欧州株が米株高を引き継ぐかどうかに注目されるが、むしろ利下げ観測に支えられた脆い上昇であるため、株高が続いてもドル安圧力が優勢とみる。欧州時間の戦略は「下方向ブレイク狙い」。戻りを売るよりも、147.30割れを起点に加速する流れに乗る構えが肝要である。
NY時間（21:00 – 30:00）
決戦は米国時間に訪れる。本日23時には米労働省による雇用統計の年次改定（暫定値）が発表される予定であり、これがドル円の方向を決定づける最大イベントである。過去分の修正幅が下方に振れれば、労働市場の強さに疑念が広がり、FRBの利下げ観測が一段と強まる。その場合、ドル円は146.50割れを狙う急落に繋がる可能性が高い。一方、上方修正が出れば一時的に147.80まで戻す反発もあり得るが、三位一致の下降構造は崩れず、上値は限定的だろう。また26時の3年債入札も重要で、需給が弱ければ金利が上昇し、一時的なドル買いが入る可能性もある。だが総じて今夜は「下値リスク優勢」、146円台突入が本線シナリオである。
■本日の値動き予測レンジとまとめ
レンジ想定：146.80円 ～ 147.80円
現在 147.46円（07:14時点）
08:00 147.40円
12:00 147.50円
16:00 147.20円
20:00 146.90円
24:00 146.70円
30:00 146.60円
まとめ：
本日のドル円は147.80を上限とし、下方向への試しが続く展開が基本線。東京時間は政治要因で膠着するが、欧州時間から下落圧力が強まり、NY時間には米雇用統計改定を契機に146円台前半をうかがう動きが有力だ。全体を通じて「戻り売り徹底」、EMA200三位一致の下降に従うのが勝利の策である。
■軍師たちの一言
諸葛亮孔明：
「三位のEMAがすべて現値を上に構え、下降の大局は疑いなし。汝、戻りを待ちて売り叩け。147.80を背に構えれば利は必ず巡る。日足も陰線基調、NY時間の雇用統計改定は下方修正の可能性が濃く、146円台半ばを射程に入れよ。焦ることなく、規律を守り、戻り売りに専念せよ。」
司馬懿仲達：
「待て、あわてるな、これは孔明の罠だ。確かに三位一致の下降は揺るがぬが、もし改定値が強ければ147.80を一気に抜け、148円台へ跳ねることもある。戻り売りは正道だが、逃げ道を用意せねばならぬ。汝は147.30割れを狙うが、同時に148.00越えの反発には備えるのだ。」
龐統士元：
「株式市場は脆き高値を刻み、欧州は政治リスクを抱え、米国は利下げ観測を強めている。外部環境すべてが円高へと導いておる。東京では膠着するも、欧州から下落が加速、NYで決定打が下されるだろう。策は明快、戻り売り徹底のみ。146.50割れの波を逃すな。」
郭嘉奉孝：
「EMA200を三度越えぬ限り、売り以外に策はなし。市場は米雇用改定に怯え、ドル売りを強めている。汝、欲に駆られ急ぐな。機を待ち、シグナルが揃った時にこそ刈り取れ。146円台前半を試す可能性は高い。戻りに惑わされず、ただ一手『売り』を貫け。」
辻政信（作戦の神様）：
「フハハ！策を巡らすまでもない。147.30を割れば全軍総突撃だ！目標は146.0、さらに145円台突入も視野に入る。EMAの位置取りなど些事よ、勝負の要は気合と度胸。汝、全力の一撃を加えよ、退くことなかれ！」
■総括（朝8:00時点）
・想定レンジ：146.80 – 147.80円
・東京時間：膠着。仲値にかけて小幅な買いが入るも限定的。
・欧州時間：ドル売り再燃、147.20割れを試す動きへ。
・NY時間：米雇用統計改定で下方修正なら急落、146円台半ば割れへ。
・EMA200判定は「三位一致の下降」＝ショート専念。
・戦略は「戻り売り徹底」。147.80を超えぬ限り売り方針を崩すな。
■予測概要
09/09 08:00時点の価格 147.40円
本日の方向性 下落優勢（確率 70％）
解説：
ドル円は147.80を上限に売り叩かれる展開が基本線。米金利低下とドル売りトレンドが重なり、政治リスクを伴って円高圧力が増している。東京時間は膠着するが、欧州からNYにかけて下落が本格化。米雇用統計改定が弱ければ146円台前半へ加速する可能性が高い。上昇リスクも残るが、EMA三位一致の下降局面で買いに走るのは愚策。勝利の道は「戻り売り徹底」の一手のみ。