目次
■テクニカル分析
本日9月4日07:37時点のドル円は 148.05円。足元のテクニカルを冷徹に解析する。
200EMA判定
- 日足200EMA:147.87
- 4時間足200EMA:147.41
- 1時間足200EMA:147.71
現値148.05はすべてのEMA200を上回り、三位一致の上昇構造を形成している。大局的には「ロング専念」が基本戦略だ。
直近のローソク足
- 前々日(9/2):始値147.16 → 高値148.94 → 安値147.02 → 終値148.35(陽線)
- 前日(9/3):始値148.34 → 高値149.13 → 安値147.87 → 終値148.07(陰線)
9/2は大陽線で買い圧力を示したが、9/3は上値を試したものの148円台前半へ押し戻された。陰線引けにより上昇の勢いは一旦調整を余儀なくされている。
直近1週間のレンジ
- 高値:149.13円
- 安値:146.66円
上限149円超えでは利益確定売りが強く、下限146円台半ばでは押し目買いが機能している。したがって、短期的には147円後半~149円前半でのレンジ推移が意識される。
本日の日足想定
昨日の陰線を受け、本日は再び陽線転換する可能性が高い。EMA200の支持を維持しつつ、148円台半ば回復を目指す展開が本命だ。
本日のターゲット値は 148.70~148.90円。逆に147.80を割れるとEMA200を下抜き、146円台へ急落するリスクがある。
解説:
三位一致のEMA200上抜けが続いている以上、基本方針は「押し目買い」である。特に148円割れから147.80付近への下押しがあれば、強気の買い場と判断する。一方、149円台前半では売り圧力が強まるため、欲張らず利確を優先すべき局面。今週は米指標が相次ぐため、上下に振れる乱高下も予想されるが、大局はドル高円安が維持されている。
■序文
9月3日のNY市場はまちまちの展開となった。NYダウは45,271ドルと小幅に続落したが、ナスダックはAI関連を中心に買いが入り21,497ポイントへと上昇した。S&P500も6,448とプラス圏を維持しており、米株全体としては「景気不透明感を抱えつつもハイテクに支えられた構造」となっている。一方で日経平均は前日比371円安の41,938円と軟調に引け、CME日経先物は42,115円と反発しているものの、日本株の基調はやや不安定である。
米国債10年利回りは4.21%近辺で推移し、長期金利はじり高傾向を維持。ドルインデックスは98.14と軟化しており、直近ではドル売りの圧力も意識され始めた。これらの動きは、今晩控えるADP雇用統計やISM非製造業指数といった米経済指標への警戒感が背景にある。とりわけ雇用の減速観測が強まればドル安・円高が一段と進む余地も否めない。
ドル円は9月3日に高値149.13をつけた後、NY時間にかけて売りが優勢となり148円前半へと押し戻された。本日4日朝時点で148.05を維持しているが、昨日陰線を引いた影響で、買い戻しが入るか、再び147円台へ沈むかの岐路にある。直近のテクニカル分析で述べた通り、200EMA三位一致の上昇トレンドが継続しているため、大局はドル高基調である。しかし、短期的には米指標の結果次第で急変動が起こり得るため、ポジション管理が重要となる一日となろう。
■主要経済指標と注目材料
本日の最大焦点は米国指標に集中している。
- 21:15 ADP雇用統計:市場予想は+6.5万人。前回10.4万人からの減速が見込まれており、弱ければドル売り・円買い加速要因。
- 21:30 新規失業保険申請件数:予想23.0万件、雇用市場の鈍化が確認されればドル円下落圧力。
- 21:30 米貿易収支:赤字拡大の可能性があり、ドル需給に影響。
- 23:00 ISM非製造業景況指数:予想51.0。景気減速が示されれば市場心理を冷やし、ドル安を強めるリスク。
その他、米FRB理事候補ミラン氏の公聴会やNY連銀ウィリアムズ総裁の発言も予定されており、利下げ観測が強まるかどうかがドル円に直結する。
外部環境では、株式市場の方向感や米金利動向、さらには原油・金のコモディティ市場の動きも注視される。ユーロドルは1.1661と反発基調を見せており、欧州通貨高の流れがドル全面安につながるかが焦点となる。
■時間帯別シナリオ
東京時間(6:00 – 15:00)
東京序盤は148.0付近での持ち合いから始動。前日の陰線が投資家心理に影を落としており、仲値にかけては実需のドル買いが入りやすいが、米指標待ちで積極的な方向感は出にくい。日経平均は寄り付きからの戻りを試す可能性があるが、前日の大幅安を受け上値は限定的。米金利が4.2%台を維持しているため、ドル円は148.20~40を試すも、148.50超えは重く、147.80を下回るとストップ売りを誘発しやすい。東京時間は「膠着または小幅戻り売り優勢」と読む。
欧州時間(15:00 – 21:00)
欧州入りからは材料感が強まる。英国PMIや欧州小売売上の発表を経て、ユーロが動意づく場面が想定される。ユーロドルの買い戻しが続けばドル安圧力となり、ドル円は148円割れを再度試す可能性が高い。特にロンドン勢が参入する16時台以降は、147.80~148.00を割れるかどうかが焦点。割れれば147.30方向を試す展開、支えられれば148.60方向への戻りも想定される。欧州時間の戦略は「ブレイク待ち」、148.50上抜けならロング、147.80割れならショートで素早く乗るべし。
NY時間(21:00 – 30:00)
本日の主戦場。ADP雇用統計、新規失業保険申請件数、ISM非製造業指数が相次ぎ発表される。予想に対して雇用が弱ければドル売り・円買いが一気に強まり、147円台前半までの急落シナリオもある。逆に雇用が堅調でISMも強ければ、ドル円は149円台を再度試し、場合によっては149.30を突破する余地もある。NY勢は株式市場の動向にも敏感であり、ハイテク株の強さが続けばリスクオンの円売りが支援材料。NY時間の策は「指標結果に応じた瞬発勝負」。トレンド方向に即座に乗り、利確は確実に行うべし。
■本日の値動き予測レンジとまとめ
- 想定レンジ:147.30円 – 149.30円
- 現在値:148.05円(07:37時点)
- 08:00 148.00円
- 12:00 148.20円
- 16:00 147.80円
- 20:00 148.40円
- 24:00 148.90円
- 30:00 148.50円
まとめ
本日は東京時間は小動き、欧州時間からのブレイクを経て、NY時間に指標で方向性が決まる展開。大局はEMA200三位一致の上昇でロング優位だが、指標が弱ければ147円台前半への急落も視野に入る。したがって「基本は押し目買い、ただし147.80割れには即座に売り転換」が策の要諦となろう。
■軍師たちの一言
諸葛亮孔明:
「大局は三位一致の上昇、押し目買い専念の構えを崩す必要はない。148.0前後での膠着はむしろ力を蓄える証。押し目147.80に迫れば好機、149.30を抜けば次は150円の門を開く。焦らず待ち、順張りを貫け。」
司馬懿仲達:
「待て、あわてるな、これは孔明の罠だ。確かに三位一致の上昇だが、ADPやISMが弱ければ市場は一転してドル売りに傾く。147.80を割り込めば147.30まで一直線。ロングに偏れば罠に落ちる。逃げ道を用意せよ。」
龐統士元:
「株式市場の不安定さ、金利の上下、そして米国の政局。これらが同時に円高を後押しすることもある。だが本日の基調はドル高にあり。膠着を恐れず、指標発表までは小刻みに利を積み、勝負はNY時間に絞るべし。」
郭嘉奉孝:
「EMA200を上回る限り、売りは邪道。突破を許さぬ限りは買いの一手のみ。短兵急な逆張りは死路を招く。147.80が割れたときこそ転換の合図、その瞬間まで買いに徹すべきだ。」
辻政信(作戦の神様):
「フハハ!慎重策など退屈よ。147.30を背に全力売りを浴びせよ!割れれば146.0、さらには145円台まで一直線の大勝負だ。規律を守る軍師どもには真似できぬ、これぞ一発逆転の覇道の策よ!」
■総括(朝8:00時点)
- 想定レンジは 147.30 – 149.30円。
- 東京時間は膠着、欧州から動き、NYで決戦。
- EMA200判定は「三位一致の上昇」=ロング専念。
- 策は「押し目買い徹底」、ただし 147.80割れで即座に売り転換。
- ADP・ISMが弱ければ147円前半急落も、強ければ149円台突破も。
■予測概要
- 08:00時点:148.00円
- 本日方向性:上昇優位、ただし指標で急落リスクあり
- 上方向に進む確率:65%
- 下方向に進む確率:35%
解説:
本日のドル円は大局的にドル高・円安を支持する材料が揃っている。三位一致のEMA200、米長期金利の堅調さが支えだ。しかし、雇用統計前の前哨戦としてADPとISMの結果が市場を大きく揺さぶるのは必至。従って、基本は押し目買い戦略で挑むが、147.80割れを見れば即座に売りへ切り替える柔軟さが必要である。